できるだけ多くの出費を経費にして、税金を抑える方法。
行きすぎた経費計上は税務調査で痛い目に遭うことにもなります。
この記事では、ありがちな「危ない経費計上」について、実例を交えて解説します。
グレーゾーンとの向き合い方や、どうやって線引きするかもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
経費の大前提:「事業に必要かどうか」
まず忘れてはいけないのが、経費になるかどうかの最重要ポイントは以下の1点。
「その支出は事業のために必要か?」
この判断がすべての基準になります。
ただし、税務署の「判断」は意外と厳しいことがあるので要注意。経費になるかどうかについては、営んでいる事業や人それぞれの状況によって変わります。誰かが経費に入れていて税務調査で大丈夫だったから、自分も大丈夫だなんて判断するのは危険です!
1. プライベートな支出を経費にしている
例:
- 家族との外食を「会議費」として計上
- プライベート旅行を「出張費」に
- 自宅用の家具を「備品」として申告
なぜ危険?
これはもう「脱税」の入り口です。
税務署は「家族・私的利用の割合が高い支出」には非常に敏感です。
税務署のチェックポイント:
- 誰と行ったか(レシートに人数や目的の記載があるか)
- 日時・場所が業務と関係あるか
- SNSや位置情報との矛盾(旅行時のインスタとかも見られる!)
2. 自宅兼事務所の家賃・光熱費の全額を経費に
例:
- 家賃10万円のうち、10万円すべてを経費として申告
- 電気代、水道代、通信費を100%経費に
なぜ危険?
自宅兼事務所であっても、「事業に使っている面積・時間」に応じて家事按分(あんぶん)する必要があります。
安全ラインの考え方:
- 面積ベース:事業で使ってる部屋だけの面積割合
- 時間ベース:1日のうち、仕事時間の割合
一般的には30〜50%以内にしておくと安心。
3. 高級車・ブランド品の購入
例:
- レクサスやベンツを業務用車両として全額経費に
- 高級時計を「営業ツール」として申告
- ハイブランドのバッグやスーツを「衣装代」
なぜ危険?
プライベートで使用している部分については経費にできないため、やはり家事按分が必要となります。高級時計やブランド品などの洋服などプライベートでも使用可能なものは基本的には経費計上は難しいと考えておいて良いでしょう。明らかに事業にしか使用できないものであれば経費計上できる可能性があります(社名や芸名などが入ったTシャツなど)。
グレーゾーンの見極め:
- 高級時計でも時計を使って収益を獲得しているなど「動画撮影用」として説明できるか
- 車は事業用として使っている記録があるか(走行距離や使途記録)
4. 趣味に近い支出
例:
- 釣り、サーフィン道具を「リフレッシュのため」
- カフェ巡りやスイーツ食べ歩きを「インスピレーションのため」
- ゲーム実況のためのゲームソフト購入
なぜ危険?
「仕事につながる趣味」なのか、「趣味に見せた仕事」なのかが非常にあいまい。
前者ならOKですが、後者はアウト。
ポイント:
- 実際にその活動から収益が出ているか?動画配信に必要で実際に収益事業であるか?
- 発信や営業活動と直結しているか?証拠動画か画像を公開することで客観性を証明できることもあります。
5. 領収書のない現金支出
例:
- 現金で払って領収書をもらっていないタクシー代
- 知人へのお礼や謝礼など
なぜ危険?
証憑(しょうひょう=証明する書類)がないと認められにくい。
また、「仮の領収書」「白紙領収書」などは絶対NG!
対策:
- 領収書がもらえないならメモ+写真+明細を残す
- 極力、キャッシュレスにすることで履歴を残す
税務署はここを見ている!怪しまれやすいポイント
- 毎月決まった金額の交際費(定額など不自然)
- 同じ店・同じ相手との頻繁な会食(取引先で支出以上に収益を挙げているかどうか)
- 大きすぎる赤字(数年連続は危険信号)
- 事業内容に見合わない経費構成
まとめ:経費は「攻めすぎず、守りすぎず」
経費計上は事業に関連した支出かどうかを判断基準にしましょう。
ポイントは以下の3つ:
- 目的を説明できる支出だけを経費にする
- 証拠を残す(領収書、記録、写真、日報など)
- 合理性がある金額・割合で計上する
いざ税務調査が入っても、「これはこういう理由で必要でした」と説明できればOKです。
個人事業主やフリーランスで自分で確定申告をする方もいらっしゃるかと思いますが、顧問税理士を付けていると日々の税務の悩みや税務調査を受けたときに税務署とやり取りをしてもらえるのでとても心強いため、依頼する人が多いです。面倒な確定申告は専門家に依頼して、本業に時間を使って稼ぐ方が賢い時間の使い方です。
