私立幼稚園や認定こども園は、幼児教育・保育の充実を目的として運営されており、多くの施設は国や自治体からの補助金を受けています。
公的な資金が投入される場合、資金の適正な管理や運営の透明性を確保することが求められ、一定の条件を満たす施設では、私学振興助成法に基づく、会計処理を行い、貸借対照表、収支計算書その他の財務計算に関する書類を作成し、外部専門家である公認会計士の会計監査を受け、監査証明済みの計算書類等を都道府県に提出することが求められます。
監査が必要な法人とは?
2015年に施行された「子ども・子育て支援新制度」により、幼児教育・保育の提供体制が大きく変わり、施設の運営形態によって会計監査の必要性が異なります。
監査が必要な法人
- 学校法人が運営する私立幼稚園
学校法人会計基準に基づき、財務状況の適正性を確保するために監査を受ける必要があります。 - 公的補助金を一定額以上受けている認定こども園
補助金の適正な使用を確認するため、監査が義務付けられます。 - 財務規模が一定以上の法人
資産や収入規模が一定以上の場合、外部監査が求められることがあります。
監査が不要な法人
一方で、以下のような法人は、原則として法定監査の義務はありません。
- 認可外幼稚園・幼児教育・保育施設
国や自治体からの補助金を受けず、自主財源のみで運営されている場合、監査の義務はありません。 - 補助金の額が1,000万円未満
補助金の額が1,000万円未満であって所轄庁の許可を受けている学校法人については、監査が免除されています。
ただし、監査が義務付けられていない法人であっても、透明性の向上や内部管理体制の強化を目的として、任意で監査を受けるケースもあります。
会計監査の目的とは?
幼稚園・こども園の会計監査は、以下のような目的で実施されます。
財務諸表の正確性を確保
収入や支出が適正に記録されているかを確認します。
公的資金の適正利用の確認
補助金や助成金が正しく使われているかを検証します。
透明性と説明責任の向上
運営に関わるステークホルダー(保護者、自治体、教育委員会など)に対して、適正な財務報告を行うための体制を整えます。
ガバナンスの強化
内部統制の仕組みを点検し、不適切な経理処理の防止や効率的な経営を支援します。
監査の具体的な内容
私立幼稚園・認定こども園の監査では、以下のような点が重点的にチェックされます。
財務諸表の検証
- 収支計算書や貸借対照表の整合性
- 会計基準に沿った適正な処理がされているか
補助金の適正使用の確認
- 国や自治体からの補助金・助成金の使用状況
- 不正利用や誤用がないかのチェック
内部統制の確認
- 会計処理の流れや適正な管理体制の有無
- 不正防止のためのチェック機能が機能しているか
資金管理の適正性
- 施設運営資金の管理が適正か
- 使途が明確で適切な手続きが行われているか
監査を受けることで得られるメリット
私立幼稚園や認定こども園が会計監査を受けることで、以下のようなメリットがあります。
- 財務の透明性が向上し、保護者や関係者の信頼を得られる
- 公的補助金の適正な管理ができ、資金繰りの健全化につながる
- 不正や誤った会計処理を未然に防ぎ、リスク管理が強化される
- 運営体制が適正化され、長期的な経営の安定につながる
まとめ
私立幼稚園や認定こども園にとって、会計監査は単なる義務ではなく、適正な運営や信頼性向上のための重要なプロセスです。適切な会計管理を行うことで、施設の健全な運営が維持され、保護者や関係者への説明責任を果たすことができます。
川西公認会計士・税理士事務所では、私立幼稚園・認定こども園の監査業務に豊富な経験があり、施設ごとの特性に応じた適切なサポートを提供しています。
対応エリアは全国です。
監査対応に関するご相談や、お困りの点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
私立幼稚園・認定こども園
監査証明業務
私立幼稚園や認定こども園の財務監査を行い、運営が法令に準拠していることを証明します。教育機関に必要な透明性を確保し、関係者に対して信頼できる財務情報を提供します。
